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時の舟

時の舟
「時の舟」
2004/09/01 リリース
\ 1,100 (税込)
ユニバーサルJ
  1. 時の舟
  2. 時の舟 ~fog mix~
  3. 時の舟 ~Instrumental~
  4. White reply

リリースエピソード

ドラマ「逃亡者」の主題歌として、1年ぶりにリリースされたシングル。松さん自身が出演されないドラマの主題歌を担当するのは、初めてのことです。舞台「浪人街」の公演、さらにミュージカル「ミス・サイゴン」の稽古と並列して、詩を書き上げ、レコーディングを行われました(汗)。ただ、今回は自分が出ない分、とても気楽に望めたみたいです(笑)。作曲を担当されたのは、アルバムにも提供しているフォークトロニカ、Akeboshiさん。

「お見合い結婚」の時と違い、ドラマの内容をものすごく重視した作品になっています。スタッフから聞いた大まかなあらすじを基に、全てイメージだけで描かれました。内容は、ポツンと浮かぶ"舟"をモチーフにして、一時の安らぎの場として、逃亡し続ける人を包み込むという、慈愛に満ちた世界。大勢に向けた歌ではなく、個人的な想いで戦う人を見守る歌です。ドラマに上手く呼応するかを、とても重要視していたそうで、その結果、ドラマのエンディングで視聴者に、ものすごいリラクゼーション効果を与えてくれました。

カップリングは、Akeboshiさんのカバー曲。何でも松さんは、AkeboshiさんのCDに心を打たれたそうで、是非歌わせていただきたいと願い出たそうです。6thアルバム「harvest songs」にも収録されています。アレンジバージョンでもミックスでもなかったのが、残念なところ・・・。

(「White reply」は「白紙の返事」の意で、19歳でハンセン病にかかり、24歳の若さでこの世を去った作家・北條民雄さんに明星/Akeboshiさんが捧げた曲だそうです。)(明星/Akeboshi WebSiteより)

ミュージックレビュー

時の舟
作詞:松たか子 作曲・編曲:明星/Akeboshi

Music

静かに響かせるピアノが、壮大感を演出。寂しくもあり暖かさもあるオリエンタルでファンタジックな曲風が、とても印象的な曲です。ベースはすこし重めな感じ。ストリングスとメロディーの絡み方は、逸品です。サビ部分のバイオリン(?)の音も引っ掛けたような感じで、どこか和風じみたサウンドの仕上がりになっていて耳に残りやすい。透明な声は、絶望しない美しさをたたえているようで、力強さを感じます。抑揚を抑えているせいか、リスナーの心に優しく触れられているような心地よさも併せ持っていて、癒されますね。

Word

「絶望のような雨」「まどろみの中」「かげろうのような記憶」「かなわぬ夢」・・・と、とても悲しい世界をイメージさせられる言葉が並びます。その悲しい世界で生きていく人へ向けた、メッセージソング。「あなたが戻るその日まであなたに届くまで 伝える」は、強い母性感が伝わってくる部分。「この声よ今あなたに届け」が、見守るだけではない、想いを伝える感情の強さに繋がっていく・・・。ラストに延々と繰り返される「廻る廻る時の舟で・・・」のフレーズで、感情がどんどん引き立てられていくのも、見逃せないポイントですよ。

 

時の舟 ~fog mix~
作詞:松たか子 作曲・編曲:明星/Akeboshi

「時の舟」の別ミックスバージョン。オリジナルよりも、全体の音域を中央に寄せています。シンセの低音の音を歪ませて、少しボテッとした雰囲気にもなっています。物音を雑音と捉えさせずに上手く取り入れているのが、とても面白い部分ですね。

 

White reply
作詞:明星/Akeboshi 作曲:明星/Akeboshi・津久場郷史

Music

Akeboshiこと明星さんの同名カバー曲。ガットギター一色という、シンプルながら奥行きが深いメロディーは魅力的。2サビ以降は、オルガンで色付けされ、光を当てたように活気溢れる旋律に生まれ変わります。山本さんのサックスも浸りどころ。しかしこの曲のメインは、松さんの歌声そのものです。非常に情熱的で張りのある歌い方をしていて、リスナーを包み込む松さんの表現力には脱帽の一言! 非常に聴きごたえがありますよ。ちなみに終盤のオルガンは、柴田敏文さんと松さんの連弾&弾き語りとなっています。

Word

うつろいと儚さ、無情感をしたためた詩。後悔した過去の行動と変わらぬ時間、そして先人へ当てた手紙が唯一の望み・・・。「その手紙はいつか意味を探し届くでしょう」って、本当に訴えかけられるものがあります。情景と自分自身の心境を交互に描写させる、非常にレベルの高い演出は必見です! 途中のハミングには、まさん「記憶を辿る手紙」をイメージさせられます。どうしようもなく書き綴る想い・・・でも惚れ惚れする詩って、きっとこういうものを指すんでしょうね。

 

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