![]() 「月のダンス」 1999/11/17 リリース \ 1,100 (税込) ポリドール |
リリースエピソード
前作「夢のしずく」から、趣を180度ガラリと方向を転変させた感じで、今までにはない雰囲気を持った歌です。
元々この曲は、最初からこんなに長かったわけではなく、簡単なインストのようなものだったそうです。それを武部さんが選曲して構成変更、そして大々的なサビメロを新たに加えてアレンジして出来上がったもの。アレンジによって音楽世界の幅が広がるということを、しみじみと感じた曲だったそうで、松さんにとっても大変勉強になったそうです。この出来事は、この先の松さんの作曲スタイルに、微妙な変化をもたらしていくことになります。ちなみに歌詞のほうは、ちょっとしたストーリーを追っていくようなイメージで、作り上げたらしいです。そして、大滝詠一さんの「夢で逢えたら」のような詩を目指していたんだとか・・・。
カップリング曲「夏の記憶」は、松さんが演じた舞台「セツアンの善人」で共演した外国の俳優さんたちから受けた刺激から生まれた曲となっています。キャストの様々な国の方々と一緒に作り上げたあの舞台での姿勢、感性、そして成功した時の喜びがそのまま素直に描かれています。歌も実体験そのままで、しかもそのキャストの人々とは二度と会えないという想定もされて作った歌詞だったそうです。舞台で作ったものは、本当にその人たちの思い出にしか残らないということを強く感じ取ったそうで、その感情部分がとても強く出ています。それを「記憶」という中に全て収めた表現の仕方は、とても分かりやすく同調してしまいますね。
ミュージックレビュー
Music
幻想的な雰囲気が漂う、神秘的なバラード。ゆったりとしたテンポに合わせて、緩やかに流れていく曲。ちょっとした浮遊感を覚えるメロディーが特徴的です。また、松さんも甘い感じの声で歌っています(スタッフの要望だったらしい・笑)。曲自体は一本調で、特に盛り上がる場所があるわけもなく、至ってシンプル。最後も終わりらしいフレーズはなく、自然にフェードアウトしていく感じです。しかし、静かに響き渡るキーボードが素晴らしく、ギターなどその他のバックのポジショニングが、効果的な装飾演出を施してます。聴いているうちに、心が綺麗に浄化されていくような感じがしますよ。
Word
うつろうような情景の中で綴られた、ロマンティックなラブソング。現実のようで、夢のようで、その中間をさまよっているかのような世界が描かれています。1フレーズごとに展開していく、ゆっくりとしたストーリー。綺麗な言葉だけど、どこか淡く切ない雰囲気、また、暖かさも冷静さも持ち合わせている詩。そんな大人の雰囲気が出ているのも、魅力的です。松さん独特の味が、心地よく伝わってきますね。
Music
明るさと切なさを兼ね備えた曲。どこか寂しさを思わせるサックスのイントロから、ノスタルジックな雰囲気で始まります。リスナーにも、胸をギュッとつかまれるような切ないメロディーラインが、とても心に染み入りますね。サビにはいると軽快なサウンドになり、曲風もより爽やかになります。でも、どこかに感じる切なさは、終始残されたまま。季節の節目に、ぜひ聴きたい曲です。
Word
大切な人たちとの思い出、そして別れと新たな旅立ちを歌った、とても素直な詩です。出だしと最後のフレーズ「「またね」と手を振って微笑み合ったけど あなたに出会う 季節はもう来ない」が、すごく印象に残ります。ひとつの大きなことを成し遂げる喜び、その中で生まれた友情や結束、感動。そして最後は記憶にしか残らない寂しさを、大切な言葉にして書かれています。舞台を終えて、共演者とさよならした松さんの心境が、これほどまでにストレートに伝わってくると、心を揺さぶられてしまいますよ。
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